空気の正体
ゆうたとひなへ
今日は、ひとつ面白い体験をしたから、それに紐づけて「空気」とは何かについて伝えておきたいと思う。
「空気」といってもいわゆるO2(酸素)の事を言っているのではないよ^^;
念のため。
いわゆるその場に感じる雰囲気の事。
最近じゃその場の空気を読めない人は「KY(空気・読めない)」なんて言われるようになって、それに対する賛否まで議論されるようになった。
豊かになった証拠だね^^
その空気について、話してくれた友人がいた。
とあるセミナーを通じて繋がった友人だ。
とっても勇気があって、正義感にあふれていて、それを鼻にかけるでもなく自然体でそれができる人で、ふぁぁがお手本にしたい人の一人だ。
その彼が、「なんか、それをするのが当たり前みたいな空気になっていたんだよね・・・」
って、言ってたんだよね。
今日は、その空気の正体について紐解いていきたい。
まずは、その時のエピソードだ。
ふぁぁとそのふぁぁの友人も一緒に受けていたセミナーで、ある課題がでた。
その課題はみんなで一定条件をみたした上で、33のチームを作りなさいっていうものだった。
その中で、チームの決め方に対する意見が分かれて、ざっくりいうと、人数は少ないけど発信力や影響力の強い人が掲げる「A:チームメイトを選びたい!」の意見。
もう一つは、人数は圧倒的に多い意見なんだけど、発信力や影響力の弱い人が掲げる「B:ランダムに分けた方が公平でしょ!」の意見。
みんな同じ受講生だからトップダウンでは誰も決められない中で、あちらこちらで、意見がぶつかり、WEBの中でのやり取りしかないのに、場の空気は重たかった。
「A」と「B」はいつまでも正解のない答えにぶつかり合い。
与えられた33チームをみんなでつくるという課題が達成されるイメージをなかなか持てずにタイムリミットだけが近づいてきていた。
そして、少人数にもかかわらず発信力の強い「A」の意見に場は傾いていた。
水面下で既にいくつかのチームすら出来上がり始めていた。
そこへ「A」でもない「B」でもない、「C」案がそれまで全体をオーガナイズしていた非公式のチームから提示された。
それは、まず、Bの意見を尊重して、ランダムにふりわけましょう。
その後、課題達成のためのルールのもとで、メンバーの交渉によるトレードをしていくAの意見を踏襲したもので、既に一旦ゴールした状態から始めようというものだった。既に可視化された一つのリスト(ゴール)が出来上がっていたけれど、どちらの意見も入ってはいるけど、どちらの望むものでもなかった。
でも、そこで、場は一気にそのC案へ傾き、多くの人が賛同をして、よーいドンを言うでもなく、初期設定されたリストの中で、それぞれに交渉を行い始めた。
その時、どちらにも葛藤があったはずなんだよ。
Aの意見の人は既に固めたチームを一度解散するのは、簡単な選択じゃなかったはず。
それまで、ランダムがいいって言っていた人たちにお願いをするのはとてもハードルの高いことだったと思う。
Bの意見の人は、ランダムに決められたのに、交渉を受けて転籍をすれば、自らが主張していた公平性と思うものは得られない。
それでも、その交渉に応じ、転籍をした人がたくさんいた。
それでも、最後、なかなかWEBに入ってこれない人もいて、メンバーが固まらない、いくつかのチームがでてきた。
そのチームの為に、全く違う意見だった者同士が一つのゴールに向かって、固まらないチームを固める為のエールと行動をおこしてくれていたんだよ。
最終的に、全てのチームが合意形成を経て、195人もいた人たちが一つになって、リミット内に課題をクリアして、全員でそのミッションを達成できたんだ。
その中でたくさんのドラマがあって、それを見ていてふぁぁは感動した。
話したい事たくさんあるけど、今日は、まず空気の正体にフォーカスするよ^^;
このエピソードの中に実は空気の正体がいたとふぁぁは思う。
まず、少人数にもかかわらず、場の空気を引き寄せていたAの意見。
そして、トップダウンではないけど、双方の意見を組み込んだ提案をした非公式の統治ロールを担っていたチーム。
彼らが空気の正体だ。
何を言いたいかというと、空気の正体とは、平たく言うと
「その場におけるキーマンの気分」だ。
はぁ?と思うかもしれないので、もう少し紐解くよ。
まず、Aの意見は少数だけど、影響力も発信力もある、場におけるリーダーシップをとれる人達の発言だった。
だから、少人数にも関わらず、場の空気を自分たちの意見に持っていく事ができていた。場におけるキーマンだったんだよ。そこまで。
ただ、そこへ、それまで中立を保ちながらみんなの意見の取りまとめをしていたチームから、「これができる最後の提案です」という、覚悟がこもったみんなでゴールに向かう為の提案がなされた。
ここでパラダイムシフトが起こった。
そこに関わる人達の中で、キーマンが変わったんだよ。
もともと、みんなが意見を言いやすいように、中立的な行動をしてきていた彼らには信頼残高があった。
ただ、その中立性故、場のキーマンにはなっていなかった。
それが、なんとか全員で・・・という想いを乗せた提案で均衡がくずれた。
そして、そのキーマンがするお願い「自チームが固まったら、みんなで他のチームのサポートをしてあげて欲しい」っていう発信に呼応するように、それまで、意見の対立を繰り返していたみんなが、「互いの為に何かしよう!」という場の空気を作っていった。
これが、冒頭にふぁぁの友人がいっていた「そうする事が当たり前の空気になっていった・・・」って、感じていたこと。
このエピソードの中で起こっていたメカニズムなんだとふぁぁは思う。
こんな事は実は日常にもあふれている。クラスで集団でするいじめがありました。
でも実は、いじめている子を嫌いなのは、その中における一人のキーマンだけだったりして、みんなそのキーマンの気分に引っ張られているだけ。
職場でもそうだ。
別に社長や部長でもないけど、影響力のあるお局さんの気分一つで、職場の空気がよくも悪くもなる。
我が家においての「神」=もぁのご機嫌が斜めだと家庭内の雰囲気がどん底になるでしょ^^;
全部同じメカニズム。
だから、どうということではない。
エピソードにおけるAがよいも、Bがよいも、はたまた、Cがよいもない。
ただ言える事は、その空気の正体がわかっていれば、読むべき空気と読んではいけない空気がある状況下やよりよい空気をつくる為にどうしたらよいか頭を抱える時、自身の行動の選択を助けてくれる。
上記したエピソードには、実は他にもたくさんの気づきや学びがあった。
また、どこかでフォーカスを変えて、君たちに伝えられたらと思う^^
過去に誰が死んでもその先の世界は回るっていうような事を言ったけど、君たちが歩んできた今は、世界の誰が欠けていても訪れていなかった今だ。
だから、その事実を決して忘れることなく、上記した「知」を正しく使って、自らがよりよい人生を歩むことはもちろん、周囲の人のよりよい人生の手助けをしてあげられる人になっていってほしい。
素敵な誰かとのエピソードが君たちから聴ける日を楽しみにしているからね。
ふぁぁより